マウスピース矯正（インビザライン矯正）
マウスピース矯正（インビザライン矯正）が必要な方
当院でインビザラインによるマウスピース矯正を受けられる方の多くは、ご自身が見た目を気にされている方が多いです。
しかし当院では偏咀嚼やオープンバイト（開咬）のような、前歯でしっかり噛めていない咬み合わせなど、咬み合わせに関して歯科医師が気になったケースでは患者さんに積極的にマウスピース矯正を提案させていただいています。
片側でしか噛まない偏咀嚼が癖になってしまっている方、自分では噛んでいるつもりでも片側の上下の歯が当たっていない方など、本人が気がついていない咬み合わせが多々あります。「見た目は気にならないし、機能的にも異常はないだろう」と軽く考えてはいけません。例えば、片方しか噛めていないと歯周病が進行しやすくなったり、歯の周りの組織が弱ってしまうというリスクがありますので、見た目に問題がなくても咬み合わせの治療が必要になることを知っておいていただきたいです。
マウスピース矯正（インビザライン矯正）のメリット
咬み合わせのゴールが可視化できる
マウスピース矯正によって、最終的にどのようなゴールを迎えられるのかがシミュレーターで確認できます。目指す姿のイメージがつきやすく、治療の励みにもなります。
周りの人に矯正していることが気づかれにくい
透明の装置のため、従来のワイヤー矯正と違って見た目が気にならないです。
矯正装置をいつでも取り外せる
矯正装置を取り外して歯を磨けるので、ワイヤー矯正よりもメインテナンスがしやすいです。1日20時間は装着しておく必要がありますが、デートや大事な会食の時のような、いざという時は外して過ごすことも可能です。
お口の中が傷つきにくい
頬、舌に矯正器具のブラケットがあまり当たらないので、お口の中が傷つきにくく、従来のワイヤー矯正よりも違和感が少ないです。
マウスピース矯正（インビザライン矯正）のデメリット
歯を削る処置を行う場合がある
IPR（InterProximal Reduction）と言って、歯と歯の間に隙間を作るために、歯を削る処置を行う場合があります。顎の骨が小さい方だと、歯を動かすのに十分なスペースがないことがありますので、歯と歯の間を最大で0.5mm削る処置をします。ただ、IPRでは歯の寿命に支障のない範囲での治療になりますのでご安心ください。
下顎が前に出やすくなる可能性がある
マウスピースによって顎の位置が変異し、下顎が前に出やすくなります。ただ、ゴムをかけて前に動かないように防ぐことが可能ですのでご安心ください。
時間がかかる
装置が壊れた時に再び装置を用意するのに最短でも３～４週間ほどの時間がかかります。
当院のマウスピース矯正について
当院では患者さんの将来的な咀嚼機能を考慮し、咬み合わせによる不自由を軽減してよく噛めるように、そしてできるだけ顎の位置を変えずに歯並びが改善できるように治療を行っております。ただ、マウスピース矯正は基本的に歯並びを改善するための治療で、被せ物の治療とは違って「よく噛み切れる」というような咀嚼効率を極端に上昇させられるわけではありません。咀嚼効率を目指す場合は矯正の他に補綴治療のような追加の治療が必要になりますので、予め歯科医師にご要望をお伝えください。
また、当院では通常のマウスピース矯正の他に、iGOシステムという前歯の部分的なマウスピース矯正が可能です。正中離開や空隙歯列と呼ばれる、いわゆるすきっ歯だったり、歯並びがデコボコの叢生などに適用できます。従来のワイヤー矯正と違って目立ちにくく着脱式なので、矯正治療に対する抵抗感を払拭していただけたらと思います。
インビザラインの治療計画は歯科医院によって異なります。そもそも治療のゴールが異なりますし、ゴールが違えば治療期間や費用も変わってきます。その治療計画の違いは、患者さんが気がつかないほどに小さな差異かもしれませんが、そのような細部にこだわることが大事だと考えております。
マウスピース矯正の治療の流れ
なぜ歯列不正が起こっているか診査、分析する。
レントゲン、模型をとる
矯正専門医による分析。
患者さんの主訴がインビザラインで解決しそうなら、次回に口腔内をスキャンする。
治療計画の提示
マウスピース発注
矯正治療スタート
月１でモニタリングする
治療が終了後、保定装置で後戻りを防ぐ。
費用
| 項目 | 価格 | |
|---|---|---|
| 矯正i-go(スキャン込み) | 462,000円 | |
| 矯正二期 インビザライン(アンカー込み) | 890,000円 | |
| 毎月の調整費 | 5,600円 | |
| 矯正検査のみ(SET料金とは別) | 39,600円 | |
| スキャンのみ | 22,000円 | |
マウスピース矯正（インビザライン矯正）よくある質問
Q.矯正治療で後戻りしてしまった人も治療は可能なのか
場合によっては可能です。ただ、後戻りや矯正治療で歯が動かなかった箇所には必ず理由があるので状況次第です。
Q.金属アレルギーの人でも治療は可能なのか
可能です。金属は使用しませんので心配いりません。
マウスピース矯正（インビザライン矯正）が対応できない場合
成長期にある受け口の方は、成長が止まるのを待ってからマウスピース矯正を行った方が良い場合や、マウスピース以外の治療方法を選んだ方が良いケースがあります。
また、マウスピース矯正では歯を回転させる動きが苦手なため、矯正に入る前に部分的な矯正（小矯正）が必要になることがあります。
50代以降で初めて矯正を始め、なかなか歯が動かなくて治療期間が延びてしまう方。歯が小さくて計画通りに動かない方。マウスピース矯正に限らず、矯正治療は当初の計画通りに歯が動かない場合もあります。ただ従来のワイヤー矯正よりも違和感が少なく、歯の清掃がしやすくなった先進的な矯正治療がマウスピース矯正です。